オンライン営業のコツ12個!よくある課題と成果を最大化する方法も解説

オンライン営業は、コロナ禍で急速に普及し、現在は多くの企業が採用する営業手法の1つです。対面での商談と比較して効率性が高く、コスト削減ができる一方で、信頼関係の構築やコミュニケーションの難しさが課題となることもあります。
 
本記事では、オンライン営業を成功させるための具体的なコツを紹介します。さらに、オンライン営業の成果を最大化させるためのポイントについても解説します。



目次[非表示]

  1. 1.オンライン営業の課題
    1. 1.1.信頼関係の構築が難しい
    2. 1.2.反応がつかみにくい
    3. 1.3.大規模商談の進行が難しい
  2. 2.オンライン営業の成否を分ける3つの要素
    1. 2.1.コミュニケーション
    2. 2.2.顧客の商談体験
    3. 2.3.コンテンツの活用
  3. 3.オンライン営業を成功させる12のコツ
    1. 3.1.「商談準備」のコツ6個
      1. 3.1.1.コツ1:事前に聞き取り調査を実施する
      2. 3.1.2.コツ2:資料は情報量より質を重視
      3. 3.1.3.コツ3:ツールのトーン&マナーを整える
      4. 3.1.4.コツ4:商談時間は30分程度で設計
      5. 3.1.5.コツ5:事前に資料を送付する
      6. 3.1.6.コツ6:リマインドメールを送る
    2. 3.2.「商談の」コツ6個
      1. 3.2.1.コツ7:身だしなみを整える
      2. 3.2.2.コツ8:カメラ写りをシミュレーションする
      3. 3.2.3.コツ9:環境を整える
      4. 3.2.4.コツ10:商談開始時に自己紹介をする
      5. 3.2.5.コツ11:相手の温度感を確認しながら進行
      6. 3.2.6.コツ12:商談後にフォローを入れる
  4. 4.オンライン営業の成果を高める5つのポイント
    1. 4.1.業務ルールの最適化
    2. 4.2.評価指標の見直し
    3. 4.3.オンライン営業スキルの教育
    4. 4.4.チーム全体での共通認識の形成
  5. 5.まとめ

オンライン営業の課題

オンライン営業には、次のような課題があります。

信頼関係の構築が難しい

対面の商談では、顔を合わせ、直接話をすることで、相手の表情や態度を観察しながら信頼を深めることができます。しかし、オンラインではこうした非言語的なコミュニケーションが制約されます。
 
たとえば、訪問営業では、商談前後に雑談を交わしたり、相手のオフィスの雰囲気からビジネスの様子を把握することができましたが、オンラインではそのような機会が少ないため、信頼構築に時間がかかることが多いでしょう。

反応がつかみにくい

オンライン商談では、顧客のリアクションをリアルタイムで感じ取りにくいことがあります。対面の場合、顧客の表情やボディランゲージから、興味や関心の度合いを推測できますが、オンラインではそれが難しくなります。また、オンラインツールの通信状況によって、声が途切れたり、画面が固まったりすることもあり、商談がスムーズに進まないこともあります。

大規模商談の進行が難しい

オンライン営業では、多人数が参加する商談を進行するのが難しいことがあります。特に、BtoBビジネスでは、複数の部署や役職が関与する商談が一般的です。このような場合、オンラインでは参加者全員の顔や役職を把握しにくく、誰がどの発言をしているのかを認識するのに時間がかかります。

オンライン営業の成否を分ける3つの要素

オンライン営業では、次の3つの要素が成否を分けます。

コミュニケーション

オンライン営業では、コミュニケーションスキルが成功のカギを握ります。対面とは異なり、非言語的な要素(ジェスチャーや表情)が制限されるため、言葉による伝達力が非常に重要です。話し方や声のトーン、テンポなどを工夫し、顧客に分かりやすく、かつ誠実な印象を与えることが必要です。
 
例えば、商談の要点を明確にし、相手が理解しやすいように順序立てて話すことで、オンライン営業でも顧客との信頼関係を構築できるでしょう。

顧客の商談体験

オンライン商談では、顧客の商談体験をいかにスムーズにするかが重要です。安定した通信環境を整え、商談が中断しないようにすることや、使いやすいツールを選定することがポイントです。特に、顧客側が慣れていないツールを使う場合は、事前に操作方法を案内しておくと安心です。
 
また、Web会議ツールの使い勝手も、商談の成否に大きく影響します。ZoomやTeamsなど、直感的に操作できるツールを選ぶことで、商談が円滑に進行するようになります。

コンテンツの活用

オンライン営業では、資料や動画といった視覚的なコンテンツを最大限に活用することが重要です。対面営業では、営業パーソンの話し方や熱意が大きく影響しますが、オンラインではそれが難しいため、視覚的にわかりやすい資料を活用することがポイントです。
 
例えば、製品の説明を動画化し、商談中にその動画を共有することで、顧客に製品の魅力をより効果的に伝えることができます。

オンライン営業を成功させる12のコツ

オンライン営業を成功させるためのコツについて、「商談準備」と「商談」に分けて12個解説します。

「商談準備」のコツ6個

商談準備のコツは下記の6個です。

コツ1:事前に聞き取り調査を実施する

商談前に、顧客の課題や要望をヒアリングしておくことが重要です。これにより、商談の方向性が明確になり、顧客の期待に応えることができます。
 
たとえば、化粧品をオンラインで提案する際、顧客の肌タイプや悩みを事前にヒアリングしておくことで、より顧客に合った商品を提案でき、信頼を得やすくなります。

コツ2:資料は情報量より質を重視

オンライン商談では、シンプルで視覚的に分かりやすい資料が求められます。1スライド1メッセージを心がけ、顧客が簡単に理解できるように工夫しましょう。
 
たとえば、家電製品の機能を説明する際、一度に複数の機能を説明しても魅力は伝わりません。自身のニーズを満たしていることを理解してもらうためには、特定の機能に絞ったり、段階を踏んで説明したりする必要があります。

コツ3:ツールのトーン&マナーを整える

商談のトーン&マナー(トンマナ)を統一することで、一貫性のあるプレゼンテーションが実現します。プレゼン資料のデザインや商談の進行方法を統一することで、プロフェッショナルな印象を与えられます。
 
たとえば、オンラインで家電製品を紹介する際、ブランドカラーやロゴを統一して資料に組み込み、顧客に強いブランドイメージを印象づけることが可能です。

コツ4:商談時間は30分程度で設計

オンライン商談では、集中力が続きにくいため、30分程度で要点を伝えるように設計しましょう。短時間で効率的に商談を進めることで、顧客の満足度を高めることができます。
たとえば、インテリア商品を紹介する商談では、製品の特徴と使用シーンに絞って30分以内に説明を終えることで、顧客の興味を維持しつつ要点を効果的に伝えられます。

コツ5:事前に資料を送付する

商談前に資料を送付しておくことで、顧客が事前に内容を確認でき、商談当日もスムーズに進行できます。
 
たとえば、健康食品を提案する際、成分表や摂取方法について事前に資料を送付しておけば、商談時には具体的な疑問点に絞って話を進められ、効率的です。

コツ6:リマインドメールを送る

商談前日にリマインドメールを送り、商談日時や資料の確認を促しましょう。これにより、商談がスムーズに開始できるようになります。
 
たとえば、オンラインで高額商品の相談を行う前日に「明日の商談をよろしくお願いいたします」とメールを送ることで、顧客にスケジュールを確認させ、商談を忘れずに参加してもらえます。

「商談の」コツ6個

続いて商談のコツを6個紹介します。

コツ7:身だしなみを整える

オンラインでも、清潔感のある服装や髪型は重要です。相手に好印象を与えるため、ビジネスにふさわしい姿勢を心がけましょう。
 
たとえば、化粧品の商談では、清潔感のある身だしなみで対応することにより、商品自体の魅力や効果の説明に説得力を与えられます。

コツ8:カメラ写りをシミュレーションする

カメラの位置や光の当たり具合を調整し、自然な目線で商談を進めるようにしましょう。カメラ写りが悪いと、商談に集中できなくなる可能性があります。
 
たとえば、自宅からのオンライン商談では、逆光にならないように窓の位置を調整し、自然な光で顔を明るく映しましょう。

コツ9:環境を整える

静かで落ち着いた場所で商談を行い、背景や音声に注意を払います。商談に集中できる環境を整えることが、商談の成功に直結します。
 
たとえば、背景が散らかっていたり、騒音がある環境では、商談が円滑に進まず、相手に対して良い印象を与えられません。静かで、商談途中に騒音が入らない場所を選ぶことが重要です。

コツ10:商談開始時に自己紹介をする

商談の最初に自己紹介を行い、相手との共通点や話題を提供することで、商談がスムーズに進むようにしましょう。たとえば、たとえば、「〇〇さんのお住まいの地域には、私も以前仕事で訪れたことがあります」といった地元や過去の経験に触れることで、相手との距離が縮まり、信頼関係を築きやすくなります。

コツ11:相手の温度感を確認しながら進行

定期的に質問を投げかけ、相手の反応や興味を確認しながら進めることが重要です。これにより、商談の内容が相手に響いているかどうかを把握できます。
 
たとえば、「こちらの商品についてもう少し詳しく知りたい点はありますか?」と質問を投げかけ、必要に応じて追加説明することで、商談がより充実したものになります。

コツ12:商談後にフォローを入れる

商談後は、お礼メールや補足資料を送り、次のステップを提案しましょう。フォローが早いほど、信頼関係が構築されやすくなります。
 
たとえば、「本日はありがとうございました。商談でお話しした商品の詳細を添付しました。次回の打ち合わせ日程についてご提案させていただければと思います」といったフォローメールをすぐに送ることで、顧客に対する丁寧な対応が印象に残り、次回の商談につながりやすくなります。

オンライン営業の成果を高める5つのポイント

オンライン営業の成果を最大化させるために、次のポイントを押さえましょう。

業務ルールの最適化

オンライン営業と訪問営業を使い分けるための業務ルールを最適化することが、成果をあげるためには重要です。どの商談をオンラインで行い、どの商談を訪問で行うべきかを明確にし、それに基づいた業務フローを確立しましょう。
 
たとえば、新規顧客の初回商談は訪問し、リピーター顧客や定例の打ち合わせはオンラインで行うというルールを決めることで、時間とコストを効率的に管理することができます。

評価指標の見直し

オンライン営業に適した評価指標を設定することが必要です。商談数ではなく、受注率や次の商談につながった割合などの成果指標を重視しましょう。

オンライン営業スキルの教育

オンライン営業で成果を出すためには、特有のスキルが必要です。商談ツールの使い方だけでなく、顧客とのコミュニケーションや資料作成のスキルを高めるためのトレーニングを行い、チーム全体のスキルアップを図りましょう。
 
たとえば、オンラインでのプレゼンテーションや顧客との関係構築に関するトレーニングを実施することで、営業パーソンのオンライン営業力を高めることができます。

チーム全体での共通認識の形成

オンライン営業を成功させるためには、チーム全体で共通の認識を持つことが重要です。営業スタイルの変化に対して全員が同じ方向を向き、協力して取り組むことが、成果をあげるカギとなります。

たとえば、定期的にオンライン営業に関するミーティングを開き、成功事例や改善点を共有することで、チーム全体の意識統一が図れ、営業の質を向上させることができます。

まとめ

オンライン営業は、効率性やコスト削減などのメリットがある一方で、信頼関係の構築や商談の進行に関していくつかのデメリットがあります。今回、解説したオンライン営業のコツを参考に、自社に適したBtoC営業の方法を確立させましょう。


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