人材不足の背景と解決のための具体的な方法を解説

人手不足


人材不足は単なる採用の難しさだけではなく、業務負担の増加や生産性の低下、従業員の離職率上昇など、企業経営全体に悪影響を与える可能性があります。そのため、企業は従来の採用手法にとらわれず、労働環境の改善や業務効率化、スキルアップ支援など、多角的な対策を講じることが求められています。 
 
本記事では、人材不足の現状とその原因を解説するとともに、企業が取り組むべき具体的な解決策について詳しく紹介します。 

目次[非表示]

  1. 1.日本の労働市場の現状と人材不足の実態
  2. 2.人材不足の主な原因とその背景
    1. 2.1.少子高齢化による労働人口の減少
    2. 2.2.若者の仕事観の変化と転職志向の高まり
    3. 2.3.業界ごとの人材ミスマッチ
  3. 3.特に人材不足が深刻な業界とは
  4. 4.人材不足解決のための具体的な8つの対策
    1. 4.1.多様な採用戦略を取り入れる
    2. 4.2.労働環境を改善し、働きやすい職場を作る
    3. 4.3.DXを活用して業務効率化を進める
    4. 4.4.社員のスキル向上を支援する
    5. 4.5.副業・兼業を許可し、柔軟な働き方を促進
    6. 4.6.アウトソーシングを活用し、業務負担を軽減
  5. 5.まとめ

日本の労働市場の現状と人材不足の実態

現在、日本の企業における人手不足は深刻な状況が続いており、特に正社員の人手不足率は51.7%と5割を超えています。前年同月比でも上昇しており、企業の採用活動において大きな課題となっています。 
 
一方、非正社員の人手不足率は29.5%と、やや緩和の傾向が見られるものの、依然として多くの企業で人材確保が難しい状況が続いています。 
 
業種別にみると、ITエンジニア不足が最も深刻で、「情報サービス」業種では70.2%の企業が人手不足を感じていることが明らかになりました。これはデジタルトランスフォーメーション(DX)の進展に伴い、高度な技術を持つ人材の需要が急増しているためと考えられます。 

【正社員の人手不足率 】

順位
業種
人手不足率(%)

情報サービス 

70.2

メンテナンス・警備・検査

69.7
建設
69.5
金融
67.1
運輸・倉庫
65.8

出典:帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査(2024年10月)」

このように、専門的な技術や資格を必要とする業界ほど、人材不足の影響が大きくなっています。

人材不足の主な原因とその背景

人材不足の背景には、以下のような複数の要因が存在します。日本の労働市場における構造的な問題や、若者の働き方に対する価値観の変化が影響を及ぼしています。

少子高齢化による労働人口の減少

日本では少子高齢化が進み、生産年齢人口(15~64歳)の減少が続いています。
これにより、企業は新たな人材の確保が難しくなり、人手不足が深刻化しています。 
 
2025年1月の生産年齢人口 :7,374万人(総務省統計局データ) 
2030年の予測 :約644万人の労働力不足が発生(パーソル総合研究所データ) 
 
こうした状況の中で、企業は限られた労働力を有効活用するための対策が求められています。 

若者の仕事観の変化と転職志向の高まり

近年の若者は「安定よりも自己成長を重視する」傾向が強まっており、終身雇用へのこだわりが薄れています。その結果、転職を前向きに捉える人が増え、一つの企業に定着する人が減少しています。 
若者の労働市場における変化は下記のとおりです。 
 
・転職が当たり前の文化に → 1社に長く勤める意識が低下 
・多様な働き方の希望 → 副業やフリーランスなど、新しい働き方を選ぶ人が増加 
・仕事のやりがいを重視 → 企業文化や環境が合わなければ、早期退職する傾向 
 
企業は、若手人材の定着率を向上させるために、働きやすい環境づくりやキャリア形成の支援を強化する必要があります。 

業界ごとの人材ミスマッチ

人手不足の一方で、求職者が希望する職種とのミスマッチが発生しており、特定の業界では深刻な人材不足が続いています。 
 
業界別の人材需給の状況は下記のとおりです。 
 
・IT業界や介護業界……求人数が多いが、求職者が少ない 
・一般事務職など……求職者が多いが、求人が少ない 
 
このような構造的な課題により、一部の業界では「求人を出しても採用ができない」状況が続いています。企業側は、採用戦略を見直し、人材の確保・育成の両面からアプローチを強化する必要があります。 

特に人材不足が深刻な業界とは

以下の業界では、特に人材不足が深刻です。 

業界

人手不足の主な原因
建設
技能労働者の高齢化、長時間労働、離職率の高さ
医療・福祉
介護職の低賃金、長時間労働、業務負担の増大
運輸・物流
ドライバー不足、2024年問題の影響
宿泊・飲食
シフト勤務の厳しさ、離職率の高さ
IT
DX推進に伴うエンジニア不足、新しい技術に対応できる人材の不足


これらの業界では、労働環境の改善や採用戦略の見直しが急務となっています。 

人材不足解決のための具体的な8つの対策

人材不足解決のための対策を8つ紹介します。 

多様な採用戦略を取り入れる

人材不足を解消するためには、従来の求人広告や人材紹介サービスだけに依存せず、より多様な採用手法を活用することが重要です。ダイレクトリクルーティングを導入し、企業側から積極的に求職者へアプローチすることで、優秀な人材を確保しやすくなります。 
 
また、リファラル採用(社員紹介制度)を活用することで、社内の信頼できるネットワークを通じて、新たな人材を獲得することができます。さらに、特定技能制度や技能実習生制度を活用し、外国人労働者を受け入れることで、業種によっては労働力の安定供給を図ることが可能です。 

労働環境を改善し、働きやすい職場を作る

人材の定着率を向上させるためには、働きやすい職場環境を整えることが不可欠です。長時間労働を是正し、残業削減や休暇取得の促進を進めることで、ワークライフバランスを確保し、社員が長く働き続けられる環境を作る必要があります。 
 
また、リモートワークやフレックスタイム制を導入することで、柔軟な働き方を提供し、多様な人材の活躍を促すことができます。さらに、メンタルヘルス対策を強化し、社内に相談窓口を設置したり、定期的なストレスチェックを実施することで、社員の健康を守り、離職率の低下につなげることができます。 

DXを活用して業務効率化を進める

デジタル技術を活用して業務の効率を向上させることも、人手不足を補う有効な手段の一つです。例えば、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を導入することで、定型業務を自動化し、従業員の業務負担を軽減することが可能になります。 
 
また、クラウドツールを活用することで、業務管理の最適化を図り、場所や時間にとらわれずに業務を進めることができます。さらに、ペーパーレス化を推進することで、業務の簡素化と情報の一元管理が可能となり、業務の効率を大幅に向上させることができます。 

社員のスキル向上を支援する

人手不足を解消するためには、新たな人材の確保だけでなく、既存の社員のスキル向上を支援し、社内人材を最大限に活用することも重要です。 
 
企業内でのスキルアップを促進するために、社内研修やeラーニングの導入を行い、社員が必要なスキルを学ぶ機会を提供することが求められます。また、ジョブローテーションや昇進機会を提供するキャリアアップ制度を構築することで、社員の成長意欲を高め、長期的な雇用の安定を図ることができます。 

副業・兼業を許可し、柔軟な働き方を促進

副業や兼業を許可することで、社員が社外での経験を活かしながらスキルを向上させる機会を提供できます。 
 
企業側にとっても、新たな知識やスキルを持ち帰る社員の活躍が期待できるため、組織全体の成長につながります。また、短時間勤務を許容することで、フルタイム勤務が難しい人材でも働きやすい環境を整え、多様な人材の活用が可能となります。 
 
育児や介護との両立を図りたい人材の確保も容易になり、人手不足の緩和につながります。 

アウトソーシングを活用し、業務負担を軽減

業務の一部を外部に委託するアウトソーシングの活用も、人材不足対策として効果的です。BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)を利用することで、コストを抑えつつ、業務の効率化が図れます。 
 
また、フリーランスや業務委託を活用し、専門的なスキルを持つ人材を必要なタイミングで活用することで、社内リソースを効率的に運用することが可能になります。これにより、企業はコア業務に集中できるようになり、事業の成長につなげることができます。 

まとめ

人材不足は日本の多くの企業にとって喫緊の課題となっており、従来の採用活動だけでは十分に対応できない状況が続いています。しかし、多様な採用戦略の導入、労働環境の改善、DXの活用、社員のスキル向上支援など、適切な施策を講じることで、企業は人材不足を乗り越えることができます。 
 
自社の状況に合った対策を柔軟に取り入れ、長期的な視点で人材確保の戦略を構築する必要があります。本記事で紹介した方法を活用し、人手不足を克服するための第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

セレブリックスのサービス紹介

サービス04

採用代行





セレブリックスの支援事例集
無料ダウンロード

\ 1,300社、12,600サービス以上の支援実績を持つ セレブリックスの支援事例をご紹介/

   

人気記事ランキング

カテゴリ一覧