顧客情報を活用するO2Oマーケティング
「いまだけ、ここだけ、あなただけ」がコンセプトのO2Oマーケティング。その成功の鍵を握るのは顧客情報です。今回のコラムでは、O2Oマーケティングにおいて、顧客情報の収集や活用法として、どのような手が考えられるかを探ってみました。
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<目次>
従来とは異なる顧客データの種類
ネットを活用してのマーケティング。たとえばECに代表されるオンラインマーケティングの場合、取得や活用できる情報はWeb上の行動履歴に限定されてきます。もちろんWebサイトのアクセスログやオンライン決済履歴は貴重なデータであることに間違いはありませんが、サイトを離脱して、最終的な購入は実際の店舗で行ったという顧客の行動を把握することはできません。
逆に実際の店舗に目を向けてみましょう。店舗販売で取得できる情報は、せいぜいポイントカードにある決済履歴くらいしか顧客情報を得る手段は思い浮かびません。
ところがO2Oマーケティングではネットの領域と実際の店舗の両面で顧客情報を収集することが可能になってきます。この情報の精度が高くなればなるほど顧客の本心に迫ることができ、「お客様のほしいものはこれですね」とサッと商品を提示でき、顧客はそのお店を「自分のことをよくわかってくれるお店」として記憶していきます。
O2Oマーケティングでの顧客情報収集
ではO2Oマーケティングではどのようにして顧客情報の収集を行っているのでしょうか。
たとえばスマホアプリを活用して商品情報の提供を行い、クーポンなどをつければ実際の店舗での購入に至った場合は、そのアプリでどのような商品を検索したかという商品閲覧行動ログと店舗での購買履歴が得られます。この2つの顧客データを分析すれば、どのようなカテゴリーの商品を比較検討し、最終的に商品を購入にたどり着いたプロセスを読み取ることができるでしょう。そのことによって今後、顧客に発信していくレコメンドなどの支援がより確かなものになっていきます。
さらにオンライン上での行動データも有効活用できます。行動時間や位置情報という行動データを活用すれば最適なタイミングとロケーションでのアプローチを実現していくことでしょう。
販売チャンスロスを逃さない
以上のような顧客情報に加えてオープンデータを活用していく手も考えられます。
たとえば気象データというオープンデータ。お天気や気温、湿度の変化によって商品の売れ行きは明らかに変動します。この情報を活用することによって本来よく売れる日なのに在庫を切らしてしまう失敗やその逆となるケースを防ぎ、販売チャンスのロスを逃しません。
そしてこの原理を前述の顧客情報と融合させることによってさらに購買意欲を高めることができ、一例ですが「夏の暑さを思い出せる今日、あなたの好きなドイツビールを用意しました。ぜひ会社帰りにお立ち寄りください」というメッセージも発信可能になります。
O2Oマーケティングの顧客情報活用は、顧客に対して良い情報を発信し、購買に結びつけていくという点では他のマーケティングと手法と同じです。しかし明らかに異なるのは、単に「良い」という訴求ではなく、「今のあなたにとって良い」という視点が
メインになっていること。そこにO2Oマーケティングならではの醍醐味があります。もちろんデータの取得や活用を行っていくには、それにふさわしい環境構築が必要になってきますが、低コストで効果的に運用していくことも可能です。
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