【飲食業界】アルバイトの人材不足は少子化のせい?原因と解決策は
人々の活力となるのは「食」。そんな「食」を提供する飲食業界は少子化によって、どんどん働き手が不足しています。正社員が定着しない飲食業界では、若者のアルバイトを募集するものの集まらないといった経験あるのではないでしょうか。
しかし、本当に飲食業界の人手不足は少子化だけが原因でしょうか? ここでは、飲食業界の人材が不足している本当の原因と、採用の現状や最適な方法について、ご紹介します。
目次[非表示]
- 1.なぜ飲食業界は人材不足なのか
- 1.1.社会情勢に影響されやすく人が定着しないため
- 1.2.飲食業界の市場規模が大きいため
- 1.3.「きつい」仕事であるから
- 2.飲食業界の採用についての現状
- 2.1.人気の店や職種が偏っている
- 2.2.従業員募集の飲食店が多い
- 2.3.店長が採用担当をしている
- 3.飲食業界の採用が難しい理由と解決方法
- 3.1.採用側が見落としがちな条件がある
- 3.2.効率的な募集の仕方がわからない
- 4.まとめ
なぜ飲食業界は人材不足なのか
社会情勢に影響されやすく人が定着しないため
新型コロナウイルスが流行したことにより、飲食業界でアルバイト採用ができなくなった・シフトに入れられなくなったといった出来事から、飲食業界はアルバイト採用が安定していないという印象を持たれがちです。
また、店舗の閉店リスクが高いなど将来性に対する不安もあり、長期的なキャリアを築くことが難しいと考えられがちです。社会情勢に影響されやすい飲食業界こそアルバイト採用を安定させる体制を整える必要があります。
飲食業界の市場規模が大きいため
飲食店の口コミサイトやInstagramなどSNSを利用する人が増えたことで、飲食店の注目度が高くなっており、需要においても年々高まっています。しかし、飲食店の需要に対して、従業員が足りていないのが現状です。
また、飲食業界の市場規模は大きいものの、店舗によって売り上げが違います。売上が違うことで、人にかけられる費用も店舗ごとに異なるため、仕方なく人材不足になるパターンもあります。
「きつい」仕事であるから
飲食業界は「きつい」という声をよく聞きます。
・労働環境の厳しさ
・肉体的な厳しさ
・低賃金
長時間労働や不規則なシフトが一般的です。連続出勤が続く、お客で溢れるピークの時間帯は忙しい、夜遅くまで開店している店で生活が不規則になるなどといった事柄から飲食店で働くことがきついと思われる要因であると言えます。また、お酒を提供する店で酔っ払いのお客の対応をすることや、大量の皿洗いをずっと続けることがきついなど業務内容も関係しています。
その上、飲食業界では、基本給が他の業界に比べて低く、特にアルバイトやパートタイムの賃金は最低賃金に近いことが多くみられます。そのため、アルバイト求職者はある程度、飲食業界のシフト制度や仕事内容を理解しているからこそ避けられがちな業界であることが考えられます。
飲食業界の採用についての現状
人気の店や職種が偏っている
飲食業界の採用についての現状として、働きたい飲食店の人気が偏っていることが挙げられます。その要因として3つ挙げることができます。
①ブランド力
店の知名度で飲食店の人気が偏ります。知名度のあるチェーン店は、企業の一員になるという憧れから志願する求職者が現れます。また、テレビ番組やSNSなどで頻繁に取り上げられているような有名店も、自然と求職者の目に留まりやすく採用にも有利です。
②専門職の魅力
業務内容が飲食店の人気と関係しています。接客に力をいれている飲食店で働きたい、コーヒーをつくる仕事がしたいなどアルバイト求職者の好みによって選ばれるため、同じ考えを持つアルバイト求職者が集まると人気は偏ってしまいます。
③労働条件と待遇
飲食店の環境や評価制度が人気の偏る原因と言えます。アルバイト求職者は昇給はもちろん、表彰される制度や役職が与えられる制度などやりがいを求めます。このやりがいというのはアルバイトが定着するために必要な要因となるのです。
従業員募集の飲食店が多い
飲食業界は母数が多いことから、人手は争奪戦であり、結果として人材不足という悩みを抱えている店が多いことがわかります。特に、個人経営をしている飲食店においては、アルバイト募集を見つけてもらうことにも一苦労してしまうのではないでしょうか。
最近では、地域を活性化させようと新しく飲食店の数を増やしていこうと戦略を試みる町づくり計画をする地域が見受けられます。しかし、都会でも新しく飲食店がどんどん増えていき、若者のアルバイターが新しい方へと流れて行ってしまいます。
最終的に、知名度や企業規模の大きさで負けてしまい、個人経営など体力の少ない飲食店は慢性的な人材不足となります。そして、それが飲食業界全体の人材不足へと繋がり、現代の大きな問題となっている可能性があります。
店長が採用担当をしている
店をとりまとめる店長がアルバイト求職者の採用を担当するのがほとんどのケースです。店長がアルバイト求職者と店がマッチしているかを判断しがちですが、その場合、主観的な判断になってしまうケースも見受けられます。
また、店長は店舗のトップとしてやるべきタスクがたくさんあり忙しいため、アルバイト求職者を対応する時間を割くことも難しい状況である店舗もあるでしょう。仮にアルバイト求職者の採用が決まったとしても、忙しい店長とはコミュニケーションが取れないことがあります。その結果、短期離職してしまうといったような人材不足のスタート地点に戻ってきてしまうという事象が起こりかねません。
飲食業界の採用が難しい理由と解決方法
採用側が見落としがちな条件がある
そもそも飲食店採用側と求職者の条件が合わないと、求職者は応募をすることはありません。求職者が見る条件としては、給与面、通勤時間、出勤日数がよく挙げられます。まかない付きなどは求職者が惹かれやすい条件ですね。
しかし、それらの条件が揃えば人材不足が解決するとは限りません。飲食業界が見落としがちなのが、採用側が求職者を断っているケースがあるため人材不足に陥ることです。「外国人採用はお断り」「土日はほとんど出勤」など求人広告に隠された条件があり、採用側から断るパターンが、アルバイトの人材不足の要因の一つになると言えます。隠された条件に対して、寛容に受け入れることは飲食業界の人材不足を解決するために必要だと考えられます。
効率的な募集の仕方がわからない
「そもそも求人募集のかけ方がわからない」「求人募集をかけたことはあるが、応募がなかった。」等の経験はありませんか?企業であれば採用の担当者がいて、ペルソナ設定やターゲットが多い求人媒体を選定して、掲載から採用まで行いますが、店長など採用業界にノウハウがなく、時間もかけられない方がほとんどだと思います。
方法としては、いろんな求人媒体を使って比較分析をするか、従業員に知人を紹介してもらい特別報酬を与える、もしくは採用代行に依頼するなどになります。
先の2つに関しては、リソースが割けたり、紹介が上手くいけば費用も抑えられるため積極的に進めていきたい方法です。
それでもうまくいかない場合は、採用代行も視野にいれてみましょう。
知見を持った専門家が、打ちだし方やターゲットに合う媒体など示唆してくれます。費用は掛かるものの、ゆくゆく自走できるようになれば慢性的な人手不足から脱却できるかもしれません。
また先述したアルバイト採用でよくある「従業員の知人の紹介」ですが、これにも実はコツがあります。採用業界の中では「リファラル採用」と呼ばれ、効率的な方法についても採用代行サービスでアドバイスを受けることができます。
自社、内製で採用を成功させられるのは理想ですが、外部の力を頼ることで長期的な視点では費用を抑えることに繋がる可能性があります。
まとめ
少子化が進んでいる限り、飲食業界のアルバイトの人材不足というのは解決するためには時間がかかるものであり、避けきれない課題です。人材不足の飲食業界はアルバイト求職者を募集している店が多く、人気の企業も偏りがちであるのが現状です。飲食業界の現状を理解した上で、数ある企業の中でもアルバイト求職者に選ばれるための条件や募集のノウハウを知り、採用の体制を整えましょう!
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