売上向上に欠かせない店舗マーケティングとは?
「店舗マーケティング」という言葉は聞いたことがあるが、「何から始めればいいのかわからない」という方も多いのではないでしょうか。
売上を構成する要素に注目して考えると、どのような施策を行えばいいかが明確になってきます。
店舗マーケティングの知識は小売店だけではなく、メーカー企業にとっても必要です。
ここでは店舗マーケティングで重要な売上構成要素を考察しながら、成功させるためのポイントを解説します。
目次[非表示]
- 1.そもそも、店舗マーケティングとは?
- 2.店舗の売上を決める三大要素
- 3.店舗マーケティングを成功させるためのポイント
- 3.1.顧客理解
- 3.2.現状把握・課題の特定
- 3.3.仮説を立てる
- 3.4.施策実施後の分析
- 4.まとめ|PDCAサイクルを回して、店舗の売上向上を目指そう!
- 5.店舗のお悩みはセレブリックスにお任せ
そもそも、店舗マーケティングとは?
店舗マーケティングとは、店舗の売上を伸ばすために行う調査やリサーチ、商品企画・開発、販促などの一連の流れのことです。
ただ商品を陳列するだけでは利益は上がらないため、「だれに・どのような商品価値を・どのように提供するか」などを考える必要があります。
メーカーは店頭で競合商品を扱う他社と常に競争しています。
店頭で自社の商品を選んで購入してもらうための戦略が店舗マーケティングです。
店舗での売り上げを伸ばすためには、放映されるCMやキャンペーンなどの販促企画と連動することも大切です。店舗の売り場にキャンペーンのPOPを置いて商品を目に入りやすくしたり、モニターでCMを流したりなどの施策があります。
そのため、メーカーと小売店が連携し、ともに店舗マーケティングを意識することが売上拡大に繋がります。ここで欠かせないのが、店舗の売上構成要素の理解です。
次章では、店舗の売上を決める三大要素について解説していきます。
店舗の売上を決める三大要素
店舗マーケティングを理解するにあたって、知っておかなければならないのが、店舗売上を決める3つの要素についてです。
店舗の売上は以下の公式で求めることができます。
店舗売上=来店客数×購買率×平均客単価
「来店客数」「購買率」「平均客単価」は売上を立てるためのとても重要な要素です。それぞれを意識した店舗運営の戦略を立てることで、売上を最大化させることができます。
ここでは、3つの要素の概要と、それぞれの増やすための施策について解説していきます。
来店客数
来店客数は、店舗を訪れた人数のことです。店舗に足を運んでもらえなければ、どんなに良い商品を店頭に置いても売ることができません。
来店客数は売上に直結する最も重要な指標であるといえます。
来店客数は「新規顧客数」と「リピート客数」の2つに分けることができ、それぞれ伸ばすための施策が異なります。
新規顧客数を増やすためには
企業やブランドの認知拡大ができる施策を取り入れることが大切です。
認知拡大の施策として、主にオンラインではWeb広告やSNSなどがあり、オフラインではテレビCMやサンプリングなどがあります。様々な種類があるため、
ターゲットの属性に合った施策を選んで活用しましょう。
リピート客数を増やすには、次回も来店してもらうきっかけを作る施策が効果的です。
例えば、アプリやLINEの登録で顧客との接点を作り、クーポンを配信するなどがあります。
顧客が来店を先延ばしにするのを防ぐために、クーポンは有効期限を設けておくと良いでしょう。
購買率
購買率とは、来店客のうち実際に商品を購入してくれた人の割合のことです。
購買率=購入客数÷来店客数で割合を出すことができます。
購買率は店舗の販売成果を把握し、売上を支える数値です。
来店客数を増やしても、何も購入しない人が多いと売上は上がりません。
実際に商品を買ってくれる人を増やす仕掛けや仕組みが必要で、それらの施策の評価基準として購買率を利用します。
購買率が上がっている場合には、売り場づくりやキャンペーンの効果があったと判断することができるため、店舗マーケティングにおいて欠かせない数値になっています。
購買率を高めるためには、買いやすい店・売り場にすることが大切です。
来店客が商品を購入せずに出ていくリスクを最小限にし、より多くの人に商品を購入してもらえるような施策を実施しなければなりません。
せっかくお客様に商品を認知してもらい「買いたい」と思って来店しても、買いたい商品がどこにあるかわからないと買うのを諦めて帰ってしまいます。
そのため、各メーカーは小売店に任せきりにするのではなく、自社でも商品の陳列や店内の導線の見直し、販促物はきちんと設置しているかなどの確認が必要です。
しかし、自社かで全てを行うのが難しい場合は、外部の会社へ委託するのも1つの方法です。
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平均客単価
平均客単価とは、購入客1人あたりの平均購入額のことを指します。
来店客数や購買率を高めることも重要ですが、平均客単価を上げることでさらに売上はアップが見込まれます。
平均客単価=店舗売上高÷購入客数で求めることができます。
平均客単価を上げるための施策として、主に2つの手法が使われます。
クロスセル:関連商品を一緒に販売して、「ついで買い」を促す手法です。
買上点数を増やすのに効果的です。例えば、歯ブラシを購入する場合、同じメーカーの歯磨き粉を一緒に買うと割引になるキャンペーンなどがあります。
アップセル:購入しようとしている商品と同種で、より価格が高い商品を提案する手法で
1人あたりの客単価を上げることができます。
例えば、普段300円の柔軟剤を使っている人に対し、同じメーカーが出している高級ラインの
商品の香り持続性や仕上がりの良さなどを訴求し、購入を促すといった方法があります。
店舗マーケティングを成功させるためのポイント
次に、店舗マーケティングを行う上で重要なポイントを3つ紹介します。
1. 顧客理解
2. 現状把握・課題の特定
3. 仮説を立てる
4. 施策実施後の分析
これらのポイントを押さえて施策を実施することで、店舗マーケティングの成功に繋がります。
顧客理解
店舗マーケティングは店舗の売り上げを上げるために行うものであるため、
店舗目線でマーケティング施策を考えてしまいます。
しかし、顧客のニーズに合わない施策を行っても効果が出ることはありません。
効果的な店舗マーケティングを実施するためには、まず顧客視点で考えることが大切です。
顧客理解は「お腹が空いたから」「好きな俳優が着ていたから」など、顧客自身が自覚しているニーズだけでなく、顧客も気づいていない無意識に存在する理由や本音を考える必要があります。
いつも購入している商品は、顧客自身も無意識に手を伸ばしていることがあり、理由を聞いても「いつも購入しているから」や「どんなものか知っているから」という曖昧な回答になります。
顧客も購入している理由が明確でない場合には、顧客の意見をそのまま聞き入れるのではなく、
その言葉の背景にある考えや購入根拠を深堀していくことが重要です。
現状把握・課題の特定
店舗マーケティングでどのような施策を実施すべきか考えるためには、現状把握のためのデータの収集・分析が重要になってきます。
売上を上げるために、どこに課題があるのかを特定し、改善に向けた仮説を立てることで取るべき施策が明確になります。まずはPOSデータや売上のデータを収集し、施策を実施する前のデータからどこが課題なのかを考えましょう。
例えば、来店客数が少ないことが原因で売上が伸び悩んでいると判明すれば、来店客数を増やすための施策を実施すべきだということがわかります。
しかし、来店客数を増やすための施策にも様々なものがあるため、その中から最適な施策を
選択する必要があります。
特定した課題の解決に適した施策を選ぶために、次は仮説を立てます。
仮説を立てる
先ほど述べたように、はじめに課題の要因について仮説を立てておくことで、マーケティングの方向性がより明確になります。
例えば、購買率が低いという課題がある場合に、効果が出そうな施策をすべて実施することも
できますが、改善するまでに時間がかかってしまいます。
仮説として「販促物が見えづらい場所に設置されているから」などの考えられる要因を出せば、どのような施策を行えばいいかわかりやすくなります。
意味のあるマーケティング施策を実施するためには、初めに仮説を立てておきましょう。
施策実施後の分析
効果がある施策であったかを確かめることができれば、今後の施策に活かすことができます。
そのため、施策を実施する前と後でどのような変化があったかを分析する必要があります。
分析の材料となるデータは、店舗の売り上げを決める要素である「来店客数」「購買率」「平均客単価」の3つを軸にします。
それぞれの要素からデータの変化を見ることで、施策が成功・失敗のポイントが明確になります。
分析した結果から出てきた課題を次に生かすことで、施策の成功率が上がり、より高い効果が期待できます。分析と改善を繰り返すことが、店舗マーケティングを成功に近づけることができます。
まとめ|PDCAサイクルを回して、店舗の売上向上を目指そう!
ここまで、店舗マーケティングの概要と売上を構成する要素、店舗マーケティングを成功させるポイントについてお話ししてきました。
店舗マーケティングとは、売上向上を目的とした一連の活動のことをいいます。
販促活動だけでなく、事前の調査や集客なども店舗マーケティングに含まれます。
店舗マーケティングには様々な施策がありますが、売上構成要素である「来店客数」「購買率」「平均客単価」を伸ばすことで、店舗の売上向上に繋がります。
まずは、顧客理解やデータの収集から始めていきましょう。
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