覆面調査とは～新たな戦略へと繋げるメリット

一般消費者を装ってお店や施設のサービスの現状を調査するために行われているのが、覆面調査です。

この調査は「覆面」という名称の通り、相手には秘密のうちに行われ、調査される側はまったくそのことを知らされていないため、ありのままのお店の実態がつかめます。

ではこういった調査が誰によって何のために行われ、どういったメリットが生じるかなどを考えてみましょう。

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＜目次＞

普通の人が調査員

覆面調査とは、別名ミステリーショッパーとも呼ばれ、調査自体がミステリー（謎）の中で実施され、調査された側はいつ、誰がお店を調査に訪れたのかさえもわからない状態で実施されています。

そして、この調査のほとんどはクライアントが調査会社に依頼するカタチで行われます。調査会社から派遣された調査員が決められたお店を訪れ、決められた調査項目に対して定められた方式で回答していくことが主流になっています。

では調査員とは一体どんな人たちなのでしょうか。これは「覆面」や「ミステリー」と言った言葉のイメージとは逆に、限りなく普通の人であることが望まれます。その方が一般の来店客になりすませるからです。

その上でたとえばおしゃれなカフェなら若い女性、サラリーマン向けの居酒屋であれば働き盛りの男性といったそのお店がターゲットとしている人を調査会社は用意しています。

覆面調査を依頼するのはどんな人

では覆面調査は、いったい誰が依頼しているのでしょうか。すぐに浮かぶのはチェーン店等の本部です。

たとえば飲食店を経営しているチェーンなら自分たちのお店の接客態度や料理の味、お店の雰囲気が来店客にどう映っているのかを知ることは、大いにメリットがあります。

また同じ視点でメーカーが自分たちの商品がどのように売られているかを知ることも価値があるでしょう。しかし覆面調査は、自分たちのお店や商品ではなく、競合他社が行う場合もあります。
企業が覆面調査員を競合するお店に派遣・調査することで今、自分たちが何をすべきかが見えてくることでしょう。

それ以外にまったく利害と関係のない覆面調査もあります。その代表はミシュランガイドです。
これは一般客を装った調査員が直接、ホテルやお店を訪問し、満足度の格付けを行うもの。同様のものは様々なガイドブックや雑誌の取材においても行われています。

覆面調査のメリット

自社のお店やライバル店で覆面調査をすることで手を打つべき課題が明確になってきます。覆面調査と言えば有無を言わせない冷徹な欠点探しを想起する人もいるかも知れませんが、そうではありません。特に自社で行う場合は、自分たちでは気がつかなかった長所が見えてくる場合もあります。

覆面調査によって得られたまったく予想をしていなかった結果によって戦略を変更し、その結果、集客数を大幅に上げたケースも実際はあります。

実は覆面調査はすべて秘密裡に実施されるとは限りません。たとえば日時や人物は伏せ、覆面調査が実施されていることのみをスタッフに告げることで現場に緊張感が保たれ、それがお店のクオリティ向上につながる場合もあります。

これらの覆面調査の調査員は、どのようにして確保されているのでしょうか。よく見られるのはネットなどでアルバイトやパートとして募集し、登録制にし、必要に応じて調査を依頼するケースです。

覆面調査の質を決定するのは調査員です。また提出するレポートを作成するのも調査員であるため、彼または彼女たちの現場で調査力が頼りになります。

そのため覆面調査員を確保してから、実際に調査に出かけ、レポートを作成するまでにどのように育成をしているか、ということも重要な鍵になってきます。

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