ソーシャルギフトを活用したO2Oマーケティングの仕組みとは
ソーシャルメディアで繋がっている友人・知人に対してギフトを贈ることができるサービスがソーシャルギフト。一見、実際のギフトと同じように感じますが、実はかなり違います。ここではそのサービスの奥にあるO2Oマーケティングの仕組みについてご紹介します。
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<目次>
その魅力は手軽に贈り物ができること
ソーシャルギフトの魅力は何と言っても手軽さにあります。なぜなら相手に会わなくても、住所がわからなくても相手の使っているSNSやメールアドレスさえわかればプレゼントを贈ることができるからです。もちろん今まで会ったことがなく、SNSだけで知り合った友だちに対してもプレゼントを贈ることができます。
また500円未満のドリンク券など従来のギフトと比較すれば金額の少ないものもプレゼントが可能なため、今までの贈り物よりも利用者や利用する機会も増えてくることでしょう。
贈られた側はメッセージが届いたら、実店舗でスマホの画面を見せるか、送り先の住所を入力することでプレゼントを受け取ることができます。
海外で普及が進むソーシャルギフト
日本の市場ではまだソーシャルギフトは、まだこれからといった感じですが、海外ではかなり普及しています。
たとえばアメリカのフェイスブックでは「フェイスブックギフト」機能があります。日本では誕生日の友人に対してリマインダーが表示されますが、アメリカのフェイスブックではそこに「プレゼントを贈りましょう」というメッセージが表示され、おすすめのプレゼント商品候補が表示されます。
韓国においてもソーシャルギフトは、全国展開しているフランチャイズチェーンやコンビニエンスストア、カフェやレストラン等様々な分野に渡っており、会員数も増加しています。
リアル店舗での受け取りがポイント
このソーシャルギフトは多種多様な商品に広がっていくと思われますが、そこに共通するのはプレゼントを受け取るために実際のお店に行くところです。
それまで何の来店動機もなかった人がプレゼントの受け取りによってお店に足を運ぶ。これにはプレゼントを贈る人が介していますが、ネットとリアルなお店が融合している立派なO2Oビジネスです。プレゼントを受け取りに来店した人に対してどのようなアプローチをしていくか。それはお店サイドの腕の見せどころになってくるでしょう。
たとえば「プレゼントのお返しにはこのような商品はいかがでしょうか」とセールスし、同じくソーシャルギフトで取り扱いが可能な商品を勧めてみるという手も考えられます。お返しの品を後であれこれ考えるよりもその場でタブレットを使って在庫を確認しながら、出向いたお店でサッと選べば、手間も省けます。プレゼントをもらうのは嬉しいけれど、お返しを考えるのは面倒というユーザーにとっては便利なサービスとなるはずです。
また新商品を先着順プレゼントとして活用していけば一気にその商品の拡散が期待できるでしょう。ソーシャルメディアならではのクチコミ効果も新商品の市場デビューの成功を後押ししてくれるはずです。
もちろん街頭における商品サンプリングにおいても、この先着順サービス付きのソーシャルギフトと連動させていく手も考えられます。サンプリングで商品を受け取った人のみがネットでプレゼント無料サービスを先着順で利用できる。そんな仕組みを構築すればソーシャルギフトとして利用していくユーザーも増えていくのではないでしょうか。