学習塾・予備校業界の顧客獲得で抱えがちな課題とその解決策
少子化が叫ばれる現代、学習塾・予備校業界の生徒獲得競争が激化をたどっています。
2035年には子供人口現在の20%減になると言われており、生徒は待っていれば来る、という時代は終わってしまいました。本コラムでは、そのような激しい環境下で生徒獲得と継続維持を行うために、抱えがちな課題とその解決策を解説していきます。
目次[非表示]
- 1.生徒獲得において抱えがちな課題
- 1.1.他社競合との差別化の難しさ
- 1.1.1.①同質化されたサービス
- 1.1.2.②市場飽和と価格競争
- 1.1.3.③ツールの発達と教育手法の変化
- 1.1.4.④ターゲット層の多様性
- 1.2.マーケティング施策と現場の連動の難しさ
- 1.2.1.①コミュニケーションのギャップ
- 1.2.2.②戦略の一貫性の欠如
- 1.2.3.③リソースの不足
- 1.2.4.④現場のモチベーションとエンゲージメント
- 2.課題に対しての解決策
- 2.1.他社競合との差別化の難しさに対しての解決策
- 2.1.1.①ユニークな価値提案(UVP)の明確化
- 2.1.2.②ターゲット市場の再定義
- 2.1.3.③カスタマイズされたサービスの提供
- 2.2.マーケティング施策と現場の連動の難しさに対しての解決策
- 2.2.1.①内部コミュニケーションの強化
- 2.2.2.②共有目標の設定
- 2.2.3.③フィードバック体制の構築
- 2.2.4.④現場スタッフのトレーニングとサポートの提供
- 2.2.5.⑤マーケティング活動の可視化
- 2.2.6.⑥現場スタッフの業務棚卸
- 3.セレブリックスの支援事例
- 4.まとめ
- 5.セレブリックスの営業支援
生徒獲得において抱えがちな課題
他社競合との差別化の難しさ
まず挙げられるのが、他社競合との差別化の難しさです。
これは下記の様ないくつかの要因によって起こると考えられます。
①同質化されたサービス
多くの塾・予備校がトレンドに合わせて似たような指導方法を採用せざるをえず、サービス内容での差別化が難しくなってしまいます。
これにより、保護者や生徒が塾や予備校を選ぶ際に、どこを選んでも同じだと認識してしまいがちです。
②市場飽和と価格競争
全国の学習塾・予備校の数は、小・中・高等学校の数よりもはるかに多く、そのような競争が激しい市場では、価格が主要な競争要因となってしまいがちです。低価格でサービスを提供することで顧客を引きつけようとする塾・予備校も多い中で、価格以外の要素で差別化を図ることが難しくなります。
③ツールの発達と教育手法の変化
オンライン学習プラットフォームの台頭や新しい教育技術の導入により、従来の対面式指導だけでなく、オンラインツールを活用した教育サービスが求められるようになっています。これにより、設備投資や新しい教育コンテンツの開発にリソースを割く必要が出てきています。
しかし、これらは学習塾・予備校側に一定の体力がないと難しく、どの学習塾・予備校でもスピード感を持って対応できるわけではないのが現状です。
④ターゲット層の多様性
生徒や保護者はネットやSNSなどで情報を簡単に収集できる環境下になっており、そのニーズは多様性を極めています。その為、一つの教育スタイルやカリキュラムが全ての生徒に合うわけではありません。個々のニーズに合わせたカスタマイズされた教育プランを提供することが求められます。
マーケティング施策と現場の連動の難しさ
また次に挙げられるのが、マーケティング施策と現場の連動の難しさです。
こちらもいくつかの要因が挙げられます。
①コミュニケーションのギャップ
マーケティング部門と教育現場(教師や校舎管理者)の間でコミュニケーションが不十分である場合、戦略の意図が正確に伝わらないことがあります。
マーケティング戦略が策定される際、現場の実情やニーズが十分に反映されていないことが原因で、実際の教育現場での実施が困難になることがあります。
②戦略の一貫性の欠如
前項にも付随しますが、マーケティングチームが展開するプロモーションやキャンペーンが、各校舎や教師によって正しく落としこまれていない場合、各現場で異なる解釈をされたり、実施されたりすることがあります。これにより、ブランドメッセージの一貫性が損なわれ、顧客に混乱を招く可能性があります。
③リソースの不足
予算や人員は限られている中、マーケティング施策が順調に進み、多くのリードを獲得しても、現場で対応する人員が不足し、結果として新規顧客の獲得に繋がらないことがあります。せっかく獲得したリードも鮮度を保ったアプローチができず、機会損失に繋がってしまうことにもなりかねません。
④現場のモチベーションとエンゲージメント
教育現場のスタッフがマーケティング戦略に対して十分に理解し、賛同していない場合、その施策の効果は半減します。教師やスタッフがマーケティング活動を「上からの命令」と感じてしまうと、施策の支持や、積極的に実行することは難しくなります。そのため、現場スタッフが戦略実行の必要性を感じられるようにするための内部コミュニケーションとエンゲージメントの強化が重要です。
課題に対しての解決策
ここからは上記で挙げられた課題に対しての解決策を解説していきます。
他社競合との差別化の難しさに対しての解決策
①ユニークな価値提案(UVP)の明確化
戦略策定が不明瞭な場合、再度市場調査を行い、競合との違いを明確にする必要があります。
何が自塾の強み・独自性なのか、その特徴を活かした顧客とのコミュニケーション戦略を策定しましょう。
②ターゲット市場の再定義
市場が飽和状態な現代では、より特定化された市場をターゲットにすることも解決策の視野にいれて考えましょう。
例えば、特定の学年層や受験科目に特化したプログラムを提供し、その分野での専門性を前面に打ち出す、など「浅く広く全てを網羅する」のではなく、特定分野を特化して打ち出す戦略も考えていく必要があります。
③カスタマイズされたサービスの提供
カスタマイズされたサービスの提供: また、ターゲットを特定するだけでなく、個々の顧客(生徒や保護者)のニーズに合わせたパーソナライズされたサービスを提案することも有効です。これにより顧客満足度を高め、口コミによる自然なプロモーションを促進します。
マーケティング施策と現場の連動の難しさに対しての解決策
マーケティング施策と現場が連動することは、顧客満足度に直結するので非常に重要です。
①内部コミュニケーションの強化
マーケティングチームと教育現場スタッフ間での定期的なミーティングを設け、マーケティング戦略と教育内容の一貫性を保ちます。これにより、現場のスタッフがマーケティング活動を理解し、サポートする体制を整えます。
②共有目標の設定
教育現場とマーケティング部門が共通の目標を持つことで、一体感を持って取り組むことができます。例えば、生徒数の増加だけでなく、生徒の学習成果や満足度向上を共通のKPI(重要業績評価指標)として設定します。
③フィードバック体制の構築
教育現場からの直接的なフィードバックは、顧客の声の収集にも繋がるので非常に重要です。これらをマーケティング戦略に反映させるために、現場のフィードバックを吸い上げる体制を確立する必要があります。
これにより、現場の実情に即した効果的なマーケティング施策を展開することが可能になります。
④現場スタッフのトレーニングとサポートの提供
現場スタッフがマーケティング活動を理解し、適切に対応できるようにするために、継続的な顧客対応のトレーニングとサポートを提供する必要があります。
⑤マーケティング活動の可視化
マーケティング活動の結果や効果を可視化し、全スタッフがアクセスできるようにします。ダッシュボードやレポートを通じて、どのマーケティング施策が成功しているのか、どの地域やターゲット層に反響があったのかを明確にすることで、現場スタッフもマーケティングの成果を直感的に理解し、モチベーションの向上につなげます。
⑥現場スタッフの業務棚卸
上記のいずれの解決策についても、まずは現状の現場スタッフ人数に対して、業務量が適正かが不明瞭のままでは遂行できません。
現場スタッフの業務棚卸をした上で、授業対応と兼務で施策を進めるのか、分業の方が効率がいいのか考慮しながら検討を進めましょう。
これらの対応をすべて内製で行うのには大量の時間・人材リソースが必要になる場合もある為、外部の営業代行会社を活用することも視野にいれて検討を進めましょう。
セレブリックスの支援事例
<学習塾運営会社様>
依頼内容 |
Webからの問合せは発生しているものの、リソース不足により |
支援内容 |
常駐にて営業支援を実施。体験授業や説明会参加者に対しての営業代行と |
成果 |
アプローチ数と新規顧客獲得数の増加。 |
→そのほかの事例はこちらから
まとめ
本コラムでは学習塾・予備校業界における、抱えやすい課題とそれらに対する解決策を解説してまいりました。
これらを内製で行えることは理想の形ですが、時間・人員のリソースが限られているのが現状かと思います。
セレブリックスのBtoC営業代行では、これらの解決策の遂行に向けて、顧客獲得の代行だけでなく、営業の効率化・型化を図る為の伴走サポート支援から可能です。
ご興味をお持ちいただけましたら、お気軽にご相談ください。