売れない営業にならない為の基本的な考え方


売れない営業にならない為には、「売れない原因」や「売れる要因」が明確に分かる状態を築く必要があります。気合いや根性、電話や飛び込みの数をただ増やすだけでは、継続的に売れる営業になることは困難です。


・売れていないのであればなぜ売れないのか、何が解消すれば状況が好転するのか

・売れた時はなぜ売れたのか、売れた要因が何だったのか


これらを明らかにし、良い傾向がでた行動やトークを継続し、逆にやるべきではない行動やトークは排除し営業活動を続けていくことで、売れない状態から脱することが可能になります。

その具体的な方法は大きく3つです。

➀営業プロセス別の実績を明らかにする
➁実績をベースに現在の問題から対策を立案する
③対策を忠実に実行に移し効果検証を実施する


次項から3つの進め方について紹介します。

<目次>

目次[非表示]

  1. 1.営業プロセス別の実績を明らかにし管理する方法
    1. 1.1.プロセスごとの実績を溜める
    2. 1.2.各プロセスへ遷移する確率を出す
    3. 1.3.成果向上に必要な管理項目を策定する
  2. 2.実績をベースにした問題課題の特定とその対策の考え方
    1. 2.1.現進捗状況を正しく把握する
    2. 2.2.問題とその原因を特定する
    3. 2.3.課題を明確にする
    4. 2.4.課題解決に向けた対策や検証事項を定める
  3. 3.実行&検証の仕方
    1. 3.1.決めたことを安易に変えない
    2. 3.2.定性と定量をセットで振り返る
  4. 4.問題課題の特定とその対策の考え方の具体例
  5. 5.まとめ
  6. 6.セレブリックスご支援サービス

営業プロセス別の実績を明らかにし管理する方法

プロセスごとの実績を溜める

まずは営業プロセス別の実績を明確にします。
営業プロセスとは、新規架電や訪問から受注に至るまでの一連の工程の事です。
具体的には
【事前準備→アプローチ→アポイント→ヒアリング→プレゼン→クロージング→受失注】
のように、営業活動をする上で踏まなければならないプロセスが複数存在しています。

営業プロセスごとの実績がわからなければ的確な現状整理が出来ず、建設的な活動には至りません。プロセスごとの実績を溜めていくことで、どのプロセスに問題が生じているのか、
改善の見込めるプロセスがどこなのか、がわかりやすくなります。

プロセス別に実績の集計ができていない場合は、以下5つをまずは押さえておきましょう。

・アプローチ数(架電数や飛び込み訪問数など)
・コンタクト数(決裁権を持った方や担当者との接触数)
・アポイント数(アポイントを獲得した数)
・商談数(商談を実施した数)
・受注数(受注に至った数)

各プロセスへ遷移する確率を出す

実績が明確になった後は、各プロセスへ遷移する確率を出します。
どんな確率で決裁権者と接触ができるのか、アポイントが獲得できるのか。
別のプロセスへ遷移していく確率を出すこととで、どのプロセスに問題が生じているのか、あるいはうまくいっているのかを測定します。

営業パーソンが複数名いる場合は営業パーソンごとに比較をし、各人の数値が高い箇所・低い箇所がどこなのかを確認します。
確認ができると、各人の問題がどのプロセスにありそうなのか大まかに絞ることが可能です。

成果向上に必要な管理項目を策定する

プロセス別に実績を管理することは基本であり、その他にも集計及び管理すべき事が多々あります。例えば、架電・訪問時間別の実績や各種NG理由、サービスや商品の訴求軸別の実績などがそれに該当します。

架電や訪問時間別の成果が判明すれば、コンタクトのしやすい時間帯で行動量を増やし、逆に低い時間帯は資料作成や事務作業を行うなど、行動計画を適切に設定できます。


「NG理由が分かる=断られ方が分かる」という事なので、そのNG理由を事前に回避できるトークスクリプトにしたり、有効的な切り返しトークがあるか検証したりと、今後どのような対策を打つべきなのかを考える為の材料となります。


営業活動で得られる情報をできる限り多く集計することで、より正確に問題を特定することやアクションプランを明確にすることが可能になります。
商材やターゲットに合わせて、どんなデータがあれば改善が図れそうかを軸に、管理項目を適宜追加することが重要です。

実績をベースにした問題課題の特定とその対策の考え方

現進捗状況を正しく把握する

実績を取りまとめたら、次は分析に移ります。
本章では、営業が目標を達成する為に必要となる考え方、分析の進め方について書いていきます。


まずは以下の2点を明確にします

➀理想(営業目標の事。商談数や受注数、売上など)
➁現状(現在の営業結果)


次は、①と➁の差を確かめます。
負の乖離が生じている場合、進捗が遅れている・問題があると言えます。
※理想が売上や受注数のみになっている場合は、各プロセスの目標も追加した方がより解像度が高まります。

問題とその原因を特定する

理想と現状で負の乖離が生じていた場合、問題と原因を正しく特定する必要があります。
問題と原因は一つだけでなく複数存在することが多く、考えられること全てを書き出します。

例えば、目標が受注数10件に対し現状の受注数が8件だった場合、問題は受注数が2件足りていない事です。より細かく見ていくと、問題は量によるものと質によるものの2つに大別されます。


➀量によるものは、商談数やアポイント数、コンタクト数やアプローチ数など、特定のプロセスにおける数が足りていない場合を指します。
10件の目標に対し、商談数が9件では全て受注に至ったとしても未達となりますし、平均的な商談から受注へ遷移する確率が仮に50%だとしたら少なくとも20件の商談が必要です。
各プロセスへ遷移する確率から逆算に、プロセスごとに必要な量を担保できているのか確認しましょう。


➁質によるものは、各プロセスへ遷移する確率の事を指します。
コンタクト率が平均から著しく低いなど、特定のプロセスから次のプロセスへの転換がうまくできていないなどが分かれば、そのプロセスの中で行われている営業活動に問題があると言えます。メリットやベネフィットを伝えていない、クロージングをそもそもしていないなど。


このように、どこでどんな問題が発生しているのが分かったら次はなぜその問題を引き起こしているのかを特定します。
➀の場合では、そもそも行動量が少ない事や、商談以前のプロセスに原因があると想定されます。
②であれば、感覚的に営業活動をしておりその時々で話す内容が変わっていたり、商材理解が浅いことなどが考えられます。

課題を明確にする

原因が把握出来たら、その中で解消が見込めるものを選定します。
物理的に解消が困難な事を課題としてしまうと一向に解消せず、成果向上が期待できません。
その為、今後の活動内容を変化させることで解消することが見込める事のみを課題とします。
課題についても複数出てくるケースが多々存在します。
その際は、課題に対し優先順位付けをすることで効率的に活動することができます。

課題解決に向けた対策や検証事項を定める

課題設定の後は、解消に向けたプランを考案します。
既に他の営業パーソンや過去の事例から解消できる策があれば、それを実施する事も有効的です。
事例が無い場合は、どんなことをすれば解消しそうなのか仮説を立て、効果があるか検証を行います。

この際、その対策や検証を行うことによってどのような成果が期待できるのかをセットで考えます。検証するプランがうまくいっても課題解決には至らない場合、その検証を今実施すべきなのか、そもそも必要なのかを再度検討する必要がある為です。

実行&検証の仕方

決めたことを安易に変えない

対策や検証事項を実行に移す場合、プランを忠実に遂行する事が重要です。
せっかく定めたプランもその時々で内容が変わっていては、検証結果が不明となり効果がわかりません。
実行段階では、対策や検証の効果がどの程度表れるかを確認する事が必要な為、一時の感情や状況でコロコロと活動内容を変えないようにしましょう。

定性と定量をセットで振り返る

実行した結果は必ず振り返り評価をします。
振り返りを怠ると今後の活動に活かせず、折角検証してきたことが埋もれてしまいます。
振り返る際は定量情報と定性情報をセットで評価します。
どの程度成果の高低があったのかは勿論、その他にプロセスや管理項目でどのような変化があったのかを正しく測定します。
「うまくいった気がする」「話しやすくなった」「顧客の反応も良くなった」このような、営業パーソンの主観が入るような情報のみで評価をしないよう注意が必要です。

問題課題の特定とその対策の考え方の具体例


目標を「10件のアポイント獲得」とする場合の例
※架電によるアポ獲得を想定
※営業対象は飲食、小売り、医療機関など
※以下2名の架電数は同等とする

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◆現状の整理
Aさん:12件(コンタクト率30% 、コンタクトアポ率10%)
Bさん:  8件​ (コンタクト率20% 、コンタクトアポ率10%)

◆問題がどこに潜んでいそうか確認
・Bさんが目標に対し2件アポが足りていない。
・2名を比較し、コンタクト率で10%の乖離が生じている。

◆原因​を見つける
・BさんもAさんと同様のコンタクト率であれば目標達成となる為、乖離をまずは埋めていきたい。
 その為、Bさんのコンタクト率の低さに着目。

Aさん:不在率:10%/休業閉業率:15%/受付NG率:30%​
Bさん:不在率:25%/休業閉業率:15%/受付NG率:15%​

実績をより詳細に見ると上記のデータがわかったとする。
この場合、Bさんは受付からNGを受けるケースが少なくそれ以前の不在率が高く、コンタクトが伸びていないことが分かる。
架電をする時間が間違っている、リストクレンジングができていない。こういった事が原因と推測が可能。
→架電時間帯やリストクレンジングの方法や実績を集計していれば確認する

◆原因を元に課題を設定する
​不在率及び休業閉業率を下げなければならない。=下げられればコンタクト率の向上が見込める

◆対策検証案
➀架電時間帯別成果を元にしたアクションプランの設計
架電をする時間帯別でコンタクト率に差があるようであれば、AさんとBさんでどの時間帯の架電比率が高いのか比較する。
また、不在率の高い時間帯を併せて確認する。
その上で、どの時間帯に架電比率を向上させるべきなのかを明確にし、行動計画を策定しコンタクト率が向上するか検証を行う。

➁架電前の事前準備に差が無いか確認し、事前準備内容の統一を図る
架電する前の活動にAさんとBさんで相違が無いかを明確にし、何をするとコンタクト率が向上するのかを見つけに行く。
架電先の営業時間や移転、閉店等の情報を収集しているのか。1リストに対し何回架電しているのかなど、2名の活動内容をまずは確認し、取るべき行動とそうではない行動が何かを特定する。
例)事前に営業時間の調査をする必要がある/繋がらないリストへは3回以上架電をしない…など

まとめ

売れない営業にならない為には、現状を把握して正しい手順で解決までの道筋を描いていくことが重要です。
感覚的に物事を進めると、何が良くて何がダメなのかがわからず再現性のない営業活動となってしまいます。
すぐに結果を出すのは難しいかもしれませんが、成果を出せる根拠のある活動をすることで、長期的に安定し売れる状態を築ける可能性が高くなるのではないでしょうか。

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